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平成27年度「第14回ちゅうでん教育大賞」

平成27年度「第14回ちゅうでん教育大賞」の入賞者が決定し、10月18日(日)名古屋市内のホテルにて、表彰式を開催しました。

選考総評

選考委員長(玉川大学教育学部教授) 寺本 潔

 本年は、昨年度を上回る61件もの教育実践論文の応募が全国からあった。テーマは自由ではあるものの、審査に当たって最も重視したのは、募集要項にも記されている「子どもたちの豊かな創造性、思考力、情操を育む教育実践」であるかどうかである。この観点に立って教育論文の中に子どもの成長や学びの喜びが十分表現できている論文を優先的に選考した。教育大賞や教育優秀賞に輝いた計3本の応募論文は、いずれも児童の素直な育ちが具体的に分かりやすく描かれており、子ども自身が友だちや家庭、地域と実に楽しく関わりながら成長している姿が読み取れる論文であった。その意味で、本財団の教育大賞に相応しい論文が選考されたと言えよう。さらに、9本選ばれた教育奨励賞は、従来その教科には見出しにくかった視点や臨床心理学で呼ばれるプロコトル分析に近い詳細な児童の行動や心理の記録、地域環境を遺憾なく活かそうと試みた姿勢、平素の指導技術の向上、教師の力量形成の視点等を積極的に取り込んだ授業研究論文であり、意欲的で挑戦的な内容であった。
 惜しかった点は、論文の前置きが長すぎたり、論旨が幾分あいまいであったり、論文であるのに参考文献が全く記載されていなかったり、児童の学びの変容や成長が見えづらく、教師側の指導の工夫の方に執筆の力点がかかり過ぎていたりする等、バランスを欠いた論文もあったことである。それらが改善されれば、奨励賞の論文もより上位を狙えたであろう。奨励賞を獲得された先生方の今後の研鑽に期待したい。
 毎年、多数の教科や領域からの応募があり、審査に当たる者として喜んでいるものの、音楽や家庭、生活科からの応募が低調である。また、前年度または前年度を含む新しい授業実践の研究・成果を応募対象としているものの、それ以前の実践を記したものもあった。文字数の制限や児童の個人情報への配慮も含め、提出に当たって注意をしてほしい。

 

選考委員からのアドバイス

【よりよい論文作成に向けて】

本財団の「教育大賞」で求めている論文は、授業実践を中心にしつつ、リアルな子どもの学びを深めた教育論文です。たとえ優れた教育実践でも、その論文としての書き方や表現方法が不十分なため、予備審査の段階で選考に漏れてしまうことがあります。そこで、応募にあたって次の3点を特に留意して頂きたい。

学校研究として行った全体的なテーマをそのまま題目にしたり、単に実践を記録的にまとめるのではなく、単体の論文として題目や論旨・構成を工夫してほしい。
実践した教育活動をすべて書き出すのではなく、テーマに即して最も主張したい内容を絞り込み、学校や学級ならではの独自性を描き出してほしい。
提出する論文の文字数・ページ数(写真、図表などのスペースも含まれることに注意)や添付資料の規定を厳守してほしい。また、子ども達のノート等を使う場合はできるだけクリアな印字や写真で作成してほしい。

以上の留意点を念頭に立派な教育論文が全国から応募されることを願っています。

「第14回ちゅうでん教育大賞」入賞者一覧

応募総数:61件 表彰数:教育大賞1件、教育優秀賞2件、教育奨励賞9件

(都道府県コード順、敬称略)

受賞内容 都道府県 学校名 研究題目 申込者
教育大賞 愛知県 刈谷市立平成小学校 友達とかかわり合いながら学び、自己効力感・自己肯定感を高める子の育成 髙宮 倫子
教育優秀賞 新潟県 十日町市立田沢小学校 学校・家庭・地域ぐるみで児童の関わる力を高めるキャリア教育の工夫~ハートぽかぽかカードでつながる心~ 栗林 育雄
教育優秀賞 長野県 松本市立旭町小学校 「共に生きる」交流及び共同学習を目指して
(前任校長野県松本盲学校における実践)
市川 史織
教育奨励賞 秋田県 秋田大学教育文化学部附属小学校 キャリア教育の視点を取り入れた理科教育の充実 髙橋 健一
教育奨励賞 福島県 会津若松市立鶴城小学校 子どもと教師が「いきいきと輝く自分をつくる」学舎つくり~教師の専門的力量形成を図る授業研究の工夫・改善を通して~ 岩本 宏幸
教育奨励賞 福井県 福井市豊小学校 健康的なライフサイクル形成の礎を培うことをめざした課題解決型の保健学習 竹内 雅子
教育奨励賞 岐阜県 関ケ原町立今須中学校 実践意欲と態度が高まる道徳の時間の在り方~他の教育活動との関連を図った取組を通して~ 藤井 健太郎
教育奨励賞 愛知県 碧南市立大浜小学校 反応性愛着障害のある発達障害児の通常学級における適応を目指して~校内支援体制の構築および専門医との連携を通して~ 長田 洋一
教育奨励賞 岡山県 岡山大学教育学部附属小学校 「毎日しない」漢字指導の挑戦~週1回の漢字指導で児童に漢字を定着させられるか~(前任校岡山市立横井小学校における実践) 中安 翼
教育奨励賞 広島県 東広島市立吉川小学校 ふるさと吉川を創ろうと行動する児童の育成~思考力が高まるかかわり合いを通して~ 中邑 恵子
長谷川 悦子
教育奨励賞 徳島県 阿波市立林小学校 地域に根ざし、「食」を通して言語能力を育成するとともに、生産活動に対する肯定感を高める食育プログラムの開発(前任校阿波市立伊沢小学校における実践) 日岡 健二
教育奨励賞 熊本県 玉名市立有明中学校 主体的に社会に参画する態度を育てる社会科授業の創造~追究意欲を高める地域教材と共に学び合う活動の工夫を通して~ 井上 裕一

各賞の副賞は教育大賞50万円、教育優秀賞20万円、教育奨励賞5万円

以上